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宅地建物取引業法施工規則の一部が改正され令和2年8月28日に施工されました

ハザードマップ

■水害ハザードマップとは

市区町村長が住民等に周知させるため作成された、洪水・内水(雨水出水)・高潮の被害予測を地図(マップ)化したものを指します。
具体的には、以下の浸水想定区域について予測した被害を地図化したものを総称して水害ハザードマップと呼ばれています。

  • 洪水浸水想定区域
  • 雨水出水浸水想定区域
  • 高潮浸水想定区域

■説明の対象

水害ハザードマップが重要事項説明で説明義務の対象となりました。
売買だけでなく賃貸においても説明義務があります。

■重要事項説明すること

(宅建業法施行規則16条の4の3)
市町村等の長が作成した水害ハザードマップを相手方に交付し、当該地図上における当該宅地又は建物の所在地を相手方に説明しなければなりません。

  • 市区町村が作成した水害ハザートマップが「有る」か「無い」か。

ハザードマップを市区町村が作成していない場合は、作成されていない旨を説明。
また、物件は浸水のおそれがある危険な地域ではないから「無」でもありませんので注意。

  • 現存する最新の水害ハザードマップを使用する。
  • マップの縮尺によると思いますが、概ねの位置を示す。

「物件の所在はマップのここです」って説明ですね。
また、マップに記載されている必要な所を伝える。

  • 物件所在地が、浸水想定区域に該当しないことをもって、水害リスクがないと相手方が誤認することのないよう配慮が必要。
  • 詳細な内容については、マップを作成した自治体窓口に問い合わせるように案内する。
  • 近隣にある避難所の位置を示すのが望ましい。

■最後に

賃貸のIT重説実施が昨年から始まりました。
これまで重説は契約とセットで同じ日に行う事が多かったと思います。
賃貸のIT重説の場合、事前に送付しておくので予習してもらう工夫をしておけば、オンライン当日の「時短」につながります。
今年から、いよいよ売買のIT重説社会実験が始まりました。
いざ売買もIT重説が実施されますと、要領よく時短で行えるようにしないとならないと思います。

水害ハザードマップを閲覧することで、売買・賃貸の対象物件の地域が浸水するおそれがあるかを確認することができます。
自治会加入への周知も災害対策の1つになります。
どこに水が貯まりやすいとか、地域ならではの情報を地元業者は持っています。
ますます重要事項説明義務はないけど、説明する重要な事柄が増えてきている。
不動産業者の社会的使命が増えていると思います。

参考資料

想定し得る災害を想定し、これに応じた避難方法等を住民に適切に周知させるためのハザードマップです。
色々調べてみるのも勉強になります。

宅建業法改正について(国交省)
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/sosei_const_fr3_000074.html

国交省ハザードマップポータルサイト
https://disaportal.gsi.go.jp/

水害リスク情報の重説への追加に関するQ&A(全宅)
https://www.zentaku.or.jp/wp-content/uploads/2020/07/0717-006.pdf